開発裏話し

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現在、市販予定品をテスト中の水冷オイルクーラーですが、
他社からも同様の製品は発売されています基本的なレイアウトは、同様に、純正品を流用した水冷コア+
サンドイッチブロックを使用して、ラジェーター水を使って
オイルを冷却します。どの製品も、サンドイッチブロックをオイルフィルターの間に
挟んでオイルを取り出して、水冷コアにオイルを流す構造は一緒
ですが、水冷コアのレイアウトが異なります。大型の水冷コアを別途にレイアウトする製品と、当店の製品の様に、オイルフィルターとエンジンの間に水冷コアを挟んで
共締めするタイプの2種類に分れますが、前者は冷却性能は高いが、部品点数が多くなり、重量が増してしまいますので、
このタイプを採用するならば、空冷オイルクーラーにした方が良いと自分は考えています。S660でサーキット等を走行する場合は、油温が厳しくなり、トラブル回避の面でも、オイルクーラーは是非とも装備したい
パーツの一つだと考えますが、オイルクーラーコアが別体のタイプ(水冷・空冷ともに)は、装着のハードルが高めになる
ので、比較的簡単に 装着できる、水冷コアをオイルフィルターとエンジンの間に挟むタイプのオイルクーラーを開発する事
にしました。レイアウトは決定しましたが、できるだけ性能の高い製品を作りたいと考えると、ビートやS660の社外品でよく使われているホンダの純正オイルクーラーコアは、サイズ的にちょっと小さいなと思い、もう少し大きい製品を探しました。
結構色々と同様な水冷コアは存在していましたが、その中で大きいものは、スバルの純正部品でした。
ホンダの水冷コアと比べると、ホースのサイズが若干細いのが気になりましたが、それ程問題にはならないだろうと思い、コアの大きさ
を重視して、ホースの出口位置も色々とパターンのある中からコアを選択しましたが、一番の問題は、サイズが大きい事でした。性能重視で大きなコアを選んだので当然ですが、オイルフィルターとエンジンの間に挟むレイアウトなので、大きいコアを使うには、その分アダプターのサイズを薄くするしかありません。
単純に水冷コアとエンジンをフィッテングさせるだけなら、薄くする事も簡単ですが、オイルクーラーを導入するのに、油圧や油温が測定出来ないのは悲しいので、当然油圧計や、油温計を取り付けられるように、各種センサーを取り付けられる様に設計する必要が在ります。
ただ、各種センサーには当然決まった寸法があるので、簡単にレイアウトをすると、よくある油圧・油温計用のアダプターの様に分厚くなってしまい、オイルフィルターが飛び出てしまいます。
センサーをオフセットすればレイアウト的には簡単なのですが、そうするとデータの正確さが犠牲になり、何の為にセンサーを付けるかか分からなくなってしまいます。
油圧は、多少離れていても問題無いので、サイズが大きい油圧センサーはオフセットさせて、油温センサーがしっかりと機能する事を重視してレイアウトを決定しましたが、これがまた、色々と大変でした。続く・・・